入れ歯のケアでやってはいけないことのページ。本八幡駅の歯科・歯医者なら、本八幡TaCファミリー歯科

電話をかける
WEB予約
お知らせ

お知らせ INFORMATION

お知らせ

入れ歯のケアでやってはいけないこと

院長の馬場です、今日は入れ歯のケアでよくやる間違いについて説明していきます。

(1)よくある間違った入れ歯のお手入れ方法

後期高齢者の約8割が何らかの入れ歯をいれているといわれていますが、部分入れ歯・総入れ歯など形はさまざま。

基本的には医師に言われた正しいお手入れ方法を実践していれば、長く使い続けることはできますが、面倒になって工程を省いたり、自分の解釈で消毒をしたりすると、摩耗や変形が激しくなってしまいます。

以下に、ありがちな入れ歯お手入れのNG例をみていきましょう。

(1-1)入れ歯を熱湯で消毒する

いつも使っている洗浄剤を切らしてしまったり、旅行先に洗浄セットを忘れてしまったりしたときなどには、「熱湯で消毒すれば問題ないだろう」と安易に考えてしまいがちです。

確かに「煮沸消毒」は、殺菌効果が科学的に認められています。しかし入れ歯を熱湯で消毒するのは絶対にNGです。金属床の入れ歯だからといって油断してはなりません。歯肉部分は、熱に弱い樹脂から出来ています。

実際、「熱湯で消毒したら変形して入れ歯が合わなくなってしまった」という相談は、決して少なくはありません。洗浄剤とブラシ。入れ歯のお手入れは、あくまでもベーシックな方法で行ってください。

(1-2)歯磨き粉で入れ歯をブラッシングする

汚れた入れ歯を見ると、つい綺麗に磨きたくなりますよね。入れ歯の歯は人工物ですが、本物の歯と同じように、プラーク(歯垢)が溜まっていきます。

プラーク(歯垢)を放置していると、頑固な歯石となり、見た目を損なったり、口臭を放ったりしてしまいますので、入れ歯の洗浄は欠かさず行いたいところです。

ただし、「せっかくだから歯磨きのついでに、入れ歯も歯磨き粉で磨いちゃおう」と安易に考えるのはNGです。実はこれもよくある間違ったお手入れ方法なのです。

その理由は、ズバリ「研磨剤」です。歯磨き粉には研磨剤が入っていますので、ブラシで入れ歯をこするとパーツが削れてしまいます。

ですから、何の気なしに歯磨き粉で入れ歯を磨く習慣を続けていると、知らず知らずのうちに「入れ歯の噛み合わせが調子悪い」という状態になってしまうのです。

歯磨き粉の研磨剤が原因であることに気づかないと、「もしかしたら噛み合わせのバランスが変わったのかもしれない」という予測のもと、またフィッティングをしなければならなくなります。

普段は仕事で忙しい方や、遠くてかかりつけの歯科医院に通えないという方にとって、入れ歯のフィッティング作業はかなりの負担です。

そうならないためにも、入れ歯の汚れ落としは、歯磨き粉を使うのではなく、専用の洗浄剤やブラシを使って正しい手順でクリーニングすることを強くおすすめします。

(1-3)硬い歯ブラシやスポンジで磨く

色素付着、歯の黄ばみ、歯石など……入れ歯の頑固な汚れはなかなかに厄介です。とくに、前歯のような目立つ部分が入れ歯だと、なんとしても汚れを落としたくなりますよね。

しかし入れ歯のためにも、無理はしないでください。毛先の硬いブラシや、研磨性の高いメラミンスポンジを使って頑固な汚れを落とそうとすると、すぐに入れ歯の表面が傷つき、そこから破損につながってしまいます。

汚れがなかなか落ちない場合は、まずは落ち着いて専用洗剤を試し、それでも難しいときはかかりつけの医師に相談してみましょう。

(2)入れ歯を傷つけない正しいお手入れ方法

入れ歯を製作した際に、すでに医師から正しい入れ歯のお手入れ方法を教えてもらったとは思いますが、ここで今一度、入れ歯のメンテナンス・クリーニング方法について知っておきましょう。

(2-1)毛の柔らかい専用ブラシを使う

市販の歯ブラシで入れ歯を洗浄することが決して悪いわけではありません。硬いブラシを避け、柔らかいタイプの歯ブラシでやさしくブラッシングすれば、入れ歯を傷つけずに汚れを落とすことが可能です。

しかし一方では、入れ歯のクリーニングを目的とした専用ブラシも選択肢として考えられます。一般の歯ブラシよりも非常に使い勝手が良く、細かなところを効率よく洗浄することができますので、気になる方は医師に相談してみてください。

どんなブラシを使うにせよ、あくまでも基本は「力を入れないでやさしくブラッシングする」ということ。汚れが気になっても、焦らず丁寧にクリーニングを行いましょう。

(2-2)使わないときは水につけておく

「今日は家に人を呼ぶから、恥ずかしくて……」という理由で、入れ歯を水につけておくのを躊躇うこともあると思います。しかし基本的に入れ歯は、水につけて保管しておくのが日頃のメンテナンスの基本です。

入れ歯が乾燥すると、ひび割れ・変形のリスクを高めてしまいます。使わないときはこまめに水につけておくことを意識してください。

(2-3)専用の洗浄剤を使う

洗浄剤を使う習慣を身につけておかないと、熱湯で消毒したり、硬いブラシで強くこすったりする誤った方法に向かう可能性があります。基本はあくまで「入れ歯の洗浄=洗浄剤の使用」です。それ以外の方法はあまりおすすめできません。

ただし、洗浄剤を切らしてしまったり、旅行先で持って行くのを忘れてしまったりした場合は、洗浄剤の代用品を使うのがおすすめです。食器用の中性洗剤や、リステリンなどの口臭ケア剤は、入れ歯のクリーニングに最適なアイテム。もしものときは活用してみましょう。