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歯周病は心筋梗塞とどう関係してるか
院長の馬場です。歯周病は、いろいろな全身疾患との関連が指摘されています。とくに動脈硬化や心筋梗塞というのは、日本人の死因と強い関係のあるものなので、詳しく知りたい方も多いことかと思います。
そこで今回は、歯周病がなぜ動脈硬化や心筋梗塞を誘発するのか、わかりやすく解説します。
1 進行した歯周病で起こること
進行した歯周病では、歯と歯茎の間にある「歯周ポケット」が深くなります。
正常な人であれば3mm以下のものが重度の歯周病を患うと、10mmに達することも珍しくありません。
深い歯周ポケットの中は、歯垢や歯石、食べかすなどが溜まりやすい構造となっています。
何より歯周病菌が嫌う酸素が少ないので、P.g菌などがどんどん繁殖していってしまうのです。
その結果、歯周病菌が歯周組織の血管へと侵入し、血流に乗って全身へと巡るようになるのです。
P.g菌(ポルフィノモナス・ジンジバリス):歯周病菌の中でも最も病原性が高いといわれている
2 血管壁に炎症をもたらす
歯周病菌の内毒素や炎症性物質が血流に乗ると、血管壁にまで炎症を引き起こすようになります。
その結果として、動脈硬化が生じるのです。さらに重症化すると、血の塊である血栓が生じるようになり、心臓の血管を詰まらせる心筋梗塞を誘発します。これが歯周病によって動脈硬化や心筋梗塞のリスクが上昇するメカニズムです。
3 脳梗塞も同じ仕組みで発症
歯周病によって血管が詰まる病気に、もうひとつ「脳梗塞」というものがあります。
こちらも日本人の死因の上位に位置している病気ですが、歯周病という口腔疾患によってそのリスクが上昇することを知っておいてください。
4 歯周病を早期に治療する
重症化した歯周病によって、心筋梗塞や脳梗塞が誘発されることは、医学的にも証明されています。
それだけに、歯周病を重症化させないことが何より重要といえます。
とはいえ、歯周病は、自覚症状に乏しい病気としても有名なので、気付いた時には重症化していことも少なくありません。
現に、日本人の成人の8割以上が歯周病にかかっていると言われていますが、治療を受けている人はほんの一部に限られます。
ですから、歯周病の早期発見・早期治療を実現するのであれば、歯科の定期検診が何より有効となります。
歯周病を早期に治療したい、できれば予防したい、という方は、いつでも当院までご連絡ください。
▼まとめ
歯周病が悪化すると、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞といった血管を詰まらせる病気を誘発するため、できる限り早期に治療を受けることが必要になります。
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