
コラム COLUMN
ガミースマイルの治療
こんにちは、院長の馬場です。
みなさん、ガミースマイルってご存知ですか?
ガミースマイルとは、笑った時に上の歯茎が大きく露出してしまう状態のことです。
原因はさまざまですが、上口唇と歯茎の間が広すぎることにより起こります。
チャームポイントにもなりますが「人前で思い切り笑えない」とコンプレックスに思われる方もいらっしゃいます。辛いですよね。
このような口元のお悩みを解消できるのが、ガミースマイルの上唇粘膜切除術です。
上唇粘膜切除術では、上口腔粘膜の切除を行います。
上口唇と歯茎の間の空間を小さくさせることで、見える粘膜の面積を減らし症状を軽減させます。
歯茎が見える範囲が小さくなることで、バランスの良い上品な口元になり、笑顔がより一層魅力的になります。
歯茎の露出にコンプレックスがある方、笑顔に自信を持ちたい方にオススメです。
メスを用いる手術になりますが、当院では痛みに配慮し、患者様が安心して施術できるよう努めております。
さらに、傷痕は上唇の裏側になりますので、周囲に気づかれる心配もありません。
当院では、ガミースマイルのお悩みに対して、お一人おひとりの症状やご希望に合わせた治療を行っています。
切る施術に抵抗がある方は「ボトックス注射」による施術もございます。これは、何ヶ月かに一回打つ必要がでてきます。
笑顔になったとき、上顎の歯肉がのぞくガミースマイルの改善方法はいくつかありますが、そのひとつに上唇挙筋切除術という治療法があります。
上唇挙筋切除術とはどのような治療法なのでしょうか。
今回は上唇挙筋切除術のメリットやデメリット、そして術式などをわかりやすくご説明します。
上唇挙筋切除術とは
上唇挙筋切除術とは、どのような治療法なのでしょうか。
上唇挙筋とは
上唇挙筋とは、口唇の周囲にある口筋群の一種で、上口唇と両側の鼻翼を上方に牽引する作用のある筋肉です。上唇挙筋の起始は上顎骨の眼窩下縁ですが、停止は皮膚となる皮筋のひとつです。
上唇挙筋切除術とは
上唇挙筋切除術とは、上唇挙筋を切除する治療法で、上唇挙筋を切除することで上口唇を上方に牽引しにくくするのが目的です。
上口唇の上方への牽引を抑制すると、笑ったときの上口唇の上方への可動範囲が狭くなりますので、ガミースマイルの解消効果が得られます。
ガミースマイルの症状と理想のスマイルライン
ガミースマイルとはどんな症状で理想とされるスマイルラインとはどのようなものかみていきます。
ガミースマイルとは
笑顔になると上口唇が上方に牽引されます。
このとき、上口唇の上方牽引にともなって上顎前歯部の歯肉が歯肉縁から3mm以上露出する笑顔をガミースマイルといいます。
ガミースマイルの問題点は審美性が損なわれる点で、機能的な問題点はほとんどありません。
理想的なスマイルライン
笑顔になった際に、上顎前歯部の歯肉の露出が歯肉縁から2mm以内に収まった状態が理想的なスマイルラインとされています。
なお、ガミースマイルと反対に、上顎前歯部の歯肉が全く露出せず、上口唇が上顎前歯に重なっている状態も、理想的なスマイルラインとはされていません。
上唇挙筋切除術の特徴
では、上唇挙筋切除術にはどのような特徴があるのでしょうか。メリットとデメリットの観点からみてみましょう。
上唇挙筋切除術のメリット
上唇挙筋切除術は他のガミースマイル治療と比べどのようなメリットがあるのかみていきます。
ガミースマイルの解消
上口唇の上方への牽引が抑制されるので、ガミースマイルの解消が期待できます。
手術侵襲が比較的少ない
上唇挙筋切除術は、手術侵襲がさほど大きくない手術です。
入院を必要とせず、外来で手術を受けることが可能です。もちろん、日帰り手術ですし、予定手術時間も30〜60分と短いです。
改善効果が早く現れる
上唇挙筋切除術は、術後、早い段階で効果がはっきりと現れます。効果を自覚しやすいのも上唇挙筋切除術の利点のひとつです。
後戻りを起こしにくい
筋組織を直接切除しますので、筋組織が再生しない限り、その効果は半永久的に持続します。
上唇挙筋切除術のデメリット
上唇挙筋切除術には、外科手術特有のデメリットも存在します。
上口唇の可動性が低下する
上口唇を上方に動かす上唇挙筋を切除するので、術後に上口唇の可動範囲が低下します。
手術侵襲が避けられない
上唇挙筋切除術は手術侵襲が少ないとはいえ、やはり外科手術ですからそれなりの手術侵襲はあります。術後24〜48時間をピークとした腫脹、出血や術部の違和感などのリスクです。
なお、吸収性の縫合糸を使った場合は、抜糸の必要はありません。
他の表情筋への影響
口の周囲は、狭い範囲にさまざまな表情筋が分布しています。上唇挙筋切除術に際して、他の表情筋を損傷してしまうリスクがあります。
不可逆的な治療である
術後の結果に納得ができない場合に、元の状態に戻すことが大変困難です。
結論としては、上唇粘膜切除術は「笑った際に上唇を引き上げる筋肉が発達しすぎている」せいでガミースマイルになっている方にお勧めの治療法です。
上唇粘膜切除術を受けるとガミースマイルが改善されますが、ダウンタイムが2週間ほどあり、さらに後戻りしてしまう可能性も低いながらに存在します。こういったデメリットまでしっかりと理解してから、治療に臨むことが重要です。
もちろん上唇粘膜切除術には、ガミースマイルを改善するだけでなく、スマイルラインを整えられるなどさまざまなメリットもあります。メリットとデメリットを比較したうえで、理想的な治療を受けるために、ガミースマイル治療にある程度の経験のある医院を選びましょう。
本八幡の徒歩駅1分の歯医者
本八幡TaCファミリー歯科では、ガミースマイル治療に力をいれております。
お気軽にお声掛けくださいね!
著者紹介
馬場 達也(ばば たつや)

「もし自分が患者様の立場だったら......」
私は診療中に、何度もこの言葉を自分自身に問いかけています。自分が目の前の患者様なら、どんな治療を受けたいだろうか。こんな説明で納得できるだろうか。
このような自問自答を繰り返しながら、丁寧な治療やわかりやすい説明を心がけてきました。
とくに患者様の痛みにはしっかり寄り添いたいと考え、可能な限り治療の痛みを軽減するためにあらゆる工夫をしています。
また、治療前後の画像をお見せして共に回復を喜び合ったり、疑問があればすぐにお答えしたりと、患者様との人間同士の関係を大切にしてきました。
もちろん患者様に信頼していただくため、治療技術を高めるための努力も惜しみません。
『一時的』ではなく『一生涯』の担当医として、皆様に寄り添えたらという思いで日々診療にあたっています。【本八幡TaCファミリー歯科】をどうぞよろしくお願いいたします。
- 経歴
- ・昭和大学歯学部 卒業
・日本歯科大学附属病院 研修
・町田駅前グレイス歯科矯正歯科 勤務
・けやき歯科 勤務
・本八幡TaCファミリー歯科 開院 - 所属
- ・歯科医師
・ファイナンシャルプランナー 2級
・介護支援専門員(ケアマネージャー)
・日本口腔インプラント学会 所属
・インビザライン(マウスピース)矯正認定医 - サーティフィケイト
- ・総合インプラント研修センター100時間コース受講