コラム COLUMN
子供が虫歯にならないためには
こんにちは、院長の馬場です。
最近こどもさんの虫歯の悩み相談などをよく耳にします。
子供の虫歯は親の責任?何歳まで気を付ければ良い?
子供はまだまだ自己管理が出来ないため、お口の様子は親が注意深く見なければなりません。そのため、子供の虫歯は親の責任と言われることが多いです。結構なパワーワードですよね。
しかし、虫歯になってしまったからといって、ご自身を責める必要はありません。「親の責任」と言われると親が悪いという印象を受けますが、子育てをするうえで避けられないこともあります。
子供が虫歯になったら、歯医者に行くことで早期解決を目指すことをおすすめいたします。
また、「何歳まで気を付ければ良いのか?」ということですが、子供によって異なります。子供自身が予防への意識が高まり、積極的に歯磨きをしたり、自身の歯への関心が高まったり、自ら定期検診に行くようになったりなど、自己管理ができるようになれば問題ないでしょう。
子供が虫歯になる原因とは
子供が虫歯になる原因は、次の通りです。
・親から子どもに虫歯菌が感染する
・歯磨きができていない
・ダラダラと食事をする(TVみながらなど)
それぞれ簡単に説明いたします。
親から子どもに虫歯菌が感染する
虫歯は歯の表面についている歯垢(プラーク)にミュータンス菌が住みつき、歯の表面を溶かし、内側へ穴を空けることで虫歯ができます。
生まれたばかりの赤ちゃんのお口にはミュータンス菌は存在しておらず、とても清潔な状態です。しかし、キスや口移し、スプーンやお箸の共有など周囲の大人の唾液を介して、ミュータンス菌が感染するとされています。
実は、生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には、虫歯菌は存在しません。
ほとんどの場合、虫歯菌への感染は親や親族、親しい人から子どもへのキス、食事の際に親が噛み砕いて与えるなどの行為で起こります。
つまり、大人の口の中にいる虫歯菌が、子どもの口の中に入ることで感染させるということです。
一般的に、人間の口の中には良い菌と悪い菌を合わせて300〜400種類くらいの細菌が常在していますが、そのバランスは人によって異なります。赤ちゃんの口の中では、住み着いた菌が椅子取りゲームを繰り広げており、良い菌よりも先に虫歯菌が定着してしまうと、虫歯になりやすくなってしまうのです。
これらのことから、キスで虫歯菌がうつる条件は「子どもの頃に虫歯菌に感染していること」といえます。
虫歯菌を移さないためにも上記の行動は控えるようにしましょう。
歯磨きができていない
歯磨きをしてもしっかり歯磨きができていない場合も虫歯の原因になります。子供だけの歯磨きには磨き残しも多いため、親が率先して仕上げ磨きをやってあげましょう。
仕上げ磨きのやり方が分からないという方は、お近くの歯科医院で正しい方法を教えてもらいましょう。
ダラダラと食事をする
実は同じ糖分を摂取しても、一度に食べるよりだらだら食べる方が虫歯になりやすいです。
長時間の食事やおやつは、虫歯のリスクを一気に高めてしまうのです。なるべく1回の食事は30分以内に済ませ、食後は必ず歯磨きをしましょう。
虫歯を放置することによる子供への影響
「子供が歯医者に行きたがらないから虫歯を放置している」「乳歯の虫歯なら大丈夫」など虫歯を放置している方はいませんでしょうか?乳歯の段階からでも虫歯を放置していると子供へ悪影響を及ぼします。
永久歯も虫歯になりやすくなる
乳歯の段階で虫歯を放置していると、そのあとに生えてくる永久歯に多くの虫歯菌がさらされてしまいます。「乳歯は生え変わるから虫歯を放置していても大丈夫」と考えてしまいがちですが、永久歯にも影響するため、乳歯の虫歯も治療しましょう。
歯並びが悪くなる
乳歯の虫歯がひどすぎる場合、最悪抜歯することがあります。抜歯することで歯のスペースができ、そのスペースを埋めるかのように周囲の歯が寄ってきます。結果的に歯並びが悪くなるということが起きます。
アゴの発達に影響がある
虫歯がある歯で食べ物を噛むことを避けるようになるため、顎の成長バランスが崩れます。噛み癖はなかなか治らないため、大人になった際に顎の筋肉の付き方が変わるため、顔が歪んでしまうことがあります。
偏食が多くなる
虫歯があると硬いものを避けるようになったり、特定の食べ物が歯にしみるため偏った物しか食べないようになります。好き嫌いに繋がるため、虫歯を放置せずに治療を行うようにしましょう。
子供が虫歯にならないための予防を
出来てしまった虫歯は仕方がないため、治療を行わなければなりません。しかし、そもそも虫歯にならないように予防することも大切です。先ほど触れたように唾液からミュータンス菌の感染を防いだり、磨き残しを無くすことも予防に繋がります。
また、歯科医院で定期検診を受けるのもおすすめです。定期検診に行き慣れた子供は、もし虫歯になっても嫌がらずに歯科医院へ通ってくれるのも期待できます。
著者紹介
馬場 達也(ばば たつや)
「もし自分が患者様の立場だったら......」
私は診療中に、何度もこの言葉を自分自身に問いかけています。自分が目の前の患者様なら、どんな治療を受けたいだろうか。こんな説明で納得できるだろうか。
このような自問自答を繰り返しながら、丁寧な治療やわかりやすい説明を心がけてきました。
とくに患者様の痛みにはしっかり寄り添いたいと考え、可能な限り治療の痛みを軽減するためにあらゆる工夫をしています。
また、治療前後の画像をお見せして共に回復を喜び合ったり、疑問があればすぐにお答えしたりと、患者様との人間同士の関係を大切にしてきました。
もちろん患者様に信頼していただくため、治療技術を高めるための努力も惜しみません。
『一時的』ではなく『一生涯』の担当医として、皆様に寄り添えたらという思いで日々診療にあたっています。【本八幡TaCファミリー歯科】をどうぞよろしくお願いいたします。
- 経歴
- ・昭和大学歯学部 卒業
・日本歯科大学附属病院 研修
・町田駅前グレイス歯科矯正歯科 勤務
・けやき歯科 勤務
・本八幡TaCファミリー歯科 開院 - 所属
- ・歯科医師
・ファイナンシャルプランナー 2級
・介護支援専門員(ケアマネージャー)
・日本口腔インプラント学会 所属
・インビザライン(マウスピース)矯正認定医 - サーティフィケイト
- ・総合インプラント研修センター100時間コース受講