コラム COLUMN
神経ない歯のホワイトニングとは?
院長の馬場です。最近ウォーキングブリーチした患者様はかなりご満足されてました。さて
ウォーキングブリーチとは
神経を取る治療を行った無髄歯・失活歯が黒ずんだような見た目になることがあります。このような歯の神経が死んでしまったことが原因の「変色歯」は、一般的なホワイトニングでは白くなりません。特に前歯の部分になると目立ってしまうため、治療したいと考える方も多いです。
ウォーキングブリーチ(インターナルブリーチ)とは、一般的なホワイトニングとは異なり、失活歯の内側からホワイトニングを行うことで黒ずみの原因を取り除くホワイトニングです。神経を取る治療を行った穴から内部に薬剤を入れることで白くしていきます。
失活歯が黒くなる理由
無髄歯・失活歯が黒くなる原因はいくつかありますが、ひとつは死んでしまった歯髄がボロボロになったものと血液中の鉄分が歯にある細い管(象牙細管)に入り込み、その成分が黒く変色するためです。
もう一つは根管治療の際に血液の成分が根管内に入り込んでしまい、それが原因になり黒く変色するためと言われています。
どちらの原因も、歯の内側が着色して黒く見えているということが共通しています。そのため、一般的な歯の表面に施すホワイトニングでは効果がないのです。
ウォーキングブリーチの治療法
- 1
根管の洗浄
まずは根管治療を行います。根管内を徹底的にキレイにしてあげることで、黒ずみの原因である血液・鉄分の付着した歯髄の残骸を取り除きます。
- 2
薬剤の導入
根管治療を行った根管から、歯の漂白剤を導入します。これを2〜3回程度立て続けに繰り返すことで黒ずみが徐々に白くなっていきます。
- 3
根管の封鎖
漂白剤を入れていた窩洞をキレイに洗浄し、コンポレットレジンという樹脂で根管を塞ぎ、形をキレイに整えて治療終了となります。
ウォーキングブリーチのメリット・デメリット
ウォーキングブリーチのメリット
- 比較的痛みが少なく治療することができる。
- 被せ物へのやり変えに比べて歯を削らないので、天然歯を多く残せる。
- 被せ物等の治療よりも費用が少ない。
ウォーキングブリーチのデメリット
- 一度白くなっても後戻りする場合があります。
- 治療中は歯の内圧が高まるために痛みが出る場合があります。
- 歯質が弱かったり、あまり残っていない場合には治療できない場合があります。
- 漂白剤の影響で歯が内部吸収を起こす場合があります。内部吸収を起こした歯は、割れるリスクが高まります。
著者紹介
馬場 達也(ばば たつや)
「もし自分が患者様の立場だったら......」
私は診療中に、何度もこの言葉を自分自身に問いかけています。自分が目の前の患者様なら、どんな治療を受けたいだろうか。こんな説明で納得できるだろうか。
このような自問自答を繰り返しながら、丁寧な治療やわかりやすい説明を心がけてきました。
とくに患者様の痛みにはしっかり寄り添いたいと考え、可能な限り治療の痛みを軽減するためにあらゆる工夫をしています。
また、治療前後の画像をお見せして共に回復を喜び合ったり、疑問があればすぐにお答えしたりと、患者様との人間同士の関係を大切にしてきました。
もちろん患者様に信頼していただくため、治療技術を高めるための努力も惜しみません。
『一時的』ではなく『一生涯』の担当医として、皆様に寄り添えたらという思いで日々診療にあたっています。【本八幡TaCファミリー歯科】をどうぞよろしくお願いいたします。
- 経歴
- ・昭和大学歯学部 卒業
・日本歯科大学附属病院 研修
・町田駅前グレイス歯科矯正歯科 勤務
・けやき歯科 勤務
・本八幡TaCファミリー歯科 開院 - 所属
- ・歯科医師
・ファイナンシャルプランナー 2級
・介護支援専門員(ケアマネージャー)
・日本口腔インプラント学会 所属
・インビザライン(マウスピース)矯正認定医 - サーティフィケイト
- ・総合インプラント研修センター100時間コース受講