コラム COLUMN
思春期性歯肉炎とは?
こんにちは、院長の馬場です。
◆思春期性の歯肉炎とは?
歯肉炎の主な原因は、歯磨きがうまくできずに残った食べ物のカスや、溜まったプラークですが、それ以外にもホルモンバランスが原因となるケースがあり、それが思春期性の歯肉炎です。体の成長に伴ってホルモンのバランスが大きく変わることで歯肉炎にかかりやすくなってしまうのです。厄介ですよね
歯肉炎の初期は大きな痛みもないことから、知らないうちに進行してしまうこともあり危険です。歯肉炎が進むと歯を失ってしまう場合もありますので、こまめに鏡を見たり触ったりして、歯ぐきの状態をチェックしましょう。
健康な歯ぐきはピンク色で、歯と歯の間の形状もキレイな三角形をしています。また触ると引き締まって硬さを感じます。逆に以下のような状態は、歯肉炎のサインかもしれません。よく鏡でみましょう
- ・歯ぐきが赤くなっている
- ・歯を磨くと出血することがある
- ・歯と歯の間の歯ぐきの先端が丸みをおびている
- ・触るとぶよぶよしている
- ・口の臭いが気になる
1つでも当てはまる場合は、歯肉炎の可能性があります。痛みが無くても、放置せずに歯科医院で診てもらうようにしましょう。
◆適切なケアで、お口の中を健康に!
歯周病の予防に大切なことは、セルフケアをきちんと行い歯垢をためないようにすることです。
それにはまず、正しい歯磨き方法をしっかり覚えて、朝と寝る前(できれば昼食後も)きちんと歯磨きをするようにしましょう。
さらに歯間ブラシやデンタルフロスもおススメです。歯ブラシだけで除去できる歯垢は全体の約50%ともいわれています。※2 歯と歯の間に溜まりやすい歯垢を歯間ブラシやデンタルフロスでしっかり落とすようにしましょう。
歯を磨く際は、下記に書かれた歯垢が残りやすい箇所を意識して、ブラッシングや歯間掃除をするようにしましょう。
- 要注意!歯垢が残りやすい場所とは?
- ・歯と歯の間
- ・歯と歯ぐきの境い目
- ・歯奥の溝
- ・歯の内側
◆プロによるケアもお忘れなく!
毎日の歯磨きなどセルフケアをしっかり行っていても、歯ぐきの内側に溜まった歯垢や、取り残した歯垢が溜まって固まった歯石など、自分では取りきれないものもあります。放っておくとやはり歯肉炎の原因になってしまうので、定期的に歯科医院に通い、歯垢や歯石除去を行うようにしましょう。
女性ホルモンと歯周病は密接な関係にあります。
女性ホルモンのバランスが乱れると、歯ぐきが過敏になり、炎症を起こしやすくなるためです。
さらに厄介なのが、特定の口腔内細菌が女性ホルモンをエサにしていること。
女性ホルモンの分泌量が増えるタイミングでその細菌が増殖し、歯周病を発症させたり、悪化させたりしてしまいます。致し方ないことですが、リスクに備えてしっかり磨いておきましょう。
女性ホルモンが乱れて歯周病のリスクが高まる時期は、女性の人生でおもに3回あります。
【思春期】(思春期性歯肉炎)
女性ホルモンの分泌が始まるこの時期は、お口の中も不安定な状態になります。
また、不規則な生活や学校生活でのストレス、歯磨きや食生活を親が管理しにくくなるなど、さまざまな理由で歯周病にかかりやすくなります。
【妊娠中】(妊娠性歯肉炎)
妊娠中は女性ホルモンが多量に分泌されます。女性ホルモンの一種「エストロゲン」でみると、その量は妊娠していない時の50倍以上! その結果、お口の環境にも大きな影響を及ぼします。
さらに、つわりで歯磨きが難しくなってしまったり、食べづわりで食べる頻度が上がるなど食生活が変わったりして、歯周病にかかる妊婦さんは少なくありません。
妊娠中の歯周病は、お母さんのお口の健康を損なうだけでなく、「早産」や「低体重児出産」のリスクを高め、お腹の赤ちゃんにも深刻な影響を与えることがあります。
【更年期】
閉経を迎える更年期には、女性ホルモンが減少します。すると、骨粗しょう症を発症しやすくなり、歯を支えている歯槽骨もやせて歯周病にかかりやすくなります。
また、年齢にともない唾液が減って口が乾燥しがちになることも、歯周病の原因の一つです。
歯周病にかかりやすい時期であっても、それを自覚して適切なケアを行うことで、予防することができます。
女性に限らず、歯周病の予防にはお口の中の歯垢・歯石を徹底的に取り除く「プラークコントロール」が欠かせません。
毎日の丁寧な歯磨きに加えて、フロスや歯間ブラシも使うようにしましょう。
また、定期的に歯科医院でのクリーニングを受けることも大切です。
妊娠中の歯科診療は心配かもしれませんが、当院では身体に障りのない範囲で行いますのでご安心ください。
当院では、患者さんの年齢やライフスタイルにあわせた歯周病の予防や治療を行っています。
私たちと一緒に、大切な歯を歯周病から守っていきましょう!
本八幡の歯医者 本八幡TaCファミリー歯科では妊娠されてる方の治療なども行ってますので、ぜひ、相談くださいね。ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。
著者紹介
馬場 達也(ばば たつや)
「もし自分が患者様の立場だったら......」
私は診療中に、何度もこの言葉を自分自身に問いかけています。自分が目の前の患者様なら、どんな治療を受けたいだろうか。こんな説明で納得できるだろうか。
このような自問自答を繰り返しながら、丁寧な治療やわかりやすい説明を心がけてきました。
とくに患者様の痛みにはしっかり寄り添いたいと考え、可能な限り治療の痛みを軽減するためにあらゆる工夫をしています。
また、治療前後の画像をお見せして共に回復を喜び合ったり、疑問があればすぐにお答えしたりと、患者様との人間同士の関係を大切にしてきました。
もちろん患者様に信頼していただくため、治療技術を高めるための努力も惜しみません。
『一時的』ではなく『一生涯』の担当医として、皆様に寄り添えたらという思いで日々診療にあたっています。【本八幡TaCファミリー歯科】をどうぞよろしくお願いいたします。
- 経歴
- ・昭和大学歯学部 卒業
・日本歯科大学附属病院 研修
・町田駅前グレイス歯科矯正歯科 勤務
・けやき歯科 勤務
・本八幡TaCファミリー歯科 開院 - 所属
- ・歯科医師
・ファイナンシャルプランナー 2級
・介護支援専門員(ケアマネージャー)
・日本口腔インプラント学会 所属
・インビザライン(マウスピース)矯正認定医 - サーティフィケイト
- ・総合インプラント研修センター100時間コース受講